#20130203 #PowerShotN #Instagram #写真 #カメラ

Canonの新製品「PowerShot N」の製品コンセプトが素晴らしい。「いいね!」を押してもらえる写真を—とのこと。まさしく今の時代を切り取ったコンセプトである。これからの社会は他人からの評価が重要になると岡田斗司夫氏の「評価経済社会」の本の中でも述べられているが、PowerShot Nはそんな評価を手に入れれるための道具というわけだ。

Social Mediaでは、画質が良いもの、構図が良いものだけが「いいね!」を貰えるわけではない。現にInstagramでは、一般ユーザーが手軽に撮った写真が爆発的に評価されていることをよく目にする。一般ユーザーの技術では、プロには勝てない。しかし、評価は得られる。そもそもInstagramは、トイカメラ風のヴィンテージ感をWebプラットフォームで共有できるようにしたのではなく、評価し合あえる機能の部分がサービスのコアの部分だ。通信速度の負荷を感じないようにサービスを設計するには、高画質な写真共有機能ではなく、ユーザー同士が評価し合える程度の画質で充分だった。しかし、ネットワーク全体の通信速度が底上げしつつある今、チープな画像のみでは物足りない…そう感じてきているユーザーが生まれ始めているようだ。VineやSnapchat、Pokeのように動画の共有にユーザーの興味が移り始めているのは、そういった理由も一部はあるだろう。より、リッチなコンテンツの共有と評価が楽しいのだ。

一方、デジタルカメラの世界では、Wi-Fi機能搭載(スマートフォンへ画像を転送できる)や、コンデジでも一眼レフ並のセンサーを積んだものが最近話題になっている。しかし、現在コンパクトデジタルカメラ市場では、iPhoneやAndroid端末が競合製品となっている。ソニー製のカメラを積んだiPhone5は、十分なほどに高精細だ。どんなにWi-Fi機能を搭載していようが、「身近に」かつ「手軽に」かつ「Webで共有できる」もので、コンデジがスマートフォンを上回ることはできない。SamsungがGALAXY CameraというAndroid OSを搭載したカメラが発表されたが、「コレじゃない感」が半端なく漂っていた。GALAXY Cameraを持つくらいなら、スマートフォンを持てば充分だからだ。コンデジ以外、つまり一眼やミラーレスは人気が出ている。しかし、撮影にはある程度の技術が必要である。

Social Mediaと、デジタルカメラの市場、二つの中間にうまく潜り込んだのが「PowerShot N」だ。ユーザーの欲求は、現在の限界を突破することだ。スマートフォンのカメラよりも高精細で、かつInstagramのようなエフェクトも添えることができる。Canonはそこに目をつけた。スマートフォンユーザーの「もっと高画質で撮って、もっと沢山のいいね!を獲得したい」という欲求の部分に於いて、まだ他社がどこも問題解決に取り組んでいなかったのだ。